パートの有給、ないと思っていませんか?週2勤務の私に「年3日」あった話

知らないまま7年間——有給があると知らずに働き続けたパート薬剤師のイラスト

パートに有給なんて、ないと思っていた。

……これ、7年前までの私です。

週2日、9時から14時までの5時間。
扶養内で働くパート薬剤師でした。

私みたいな短時間の働き方じゃ、有給の規定には届かないんだろうな。

そう思い込んだまま、その職場に丸6年いました。

でも本当は、私にも有給はあったんです。
それも、毎年。
それを知ったのは、職場を辞めてからずっと後のことでした。

この記事は、実体験で書いています。
知らないまま消えていった有給の話
・次の職場で、今度こそ使い切った話
・パートの有給のルールと、自分の残り日数の数え方

目次

「買い取りできるけど」——その声は、私にはかからなかった

その職場を辞めるとき、同じタイミングで退職するパートさんがいました。
週4日働く、しっかりパートさんです。

その人には、職場からこんな声がかかっていました。
「有給、買い取りできるけど」

私には、その話はありませんでした。
でも当時の私は、不公平だなんて思いませんでした。
本気でそう思っていたんです。

あの人は週4でしっかり働いてるから。私とは違うから。

怒ってすらいなかった。
だって、自分に有給があるなんて、思ってもいなかったから。

7年後に知った事実——週2×5時間でも、有給は「年3日」あった

パートの有給は「働いた時間」ではなく「週に何日働くか」で決まります
私はずっと「時間が足りないから対象外」だと思っていたけれど、法律が見ているのは日数の方でした。

条件は、たった2つ。
①雇われてから6か月以上続けて働いている
②決められた出勤日の8割以上出勤している

これを満たせば、どんなに1回の勤務が短くても、有給は発生します。

【週30時間未満のパートがもらえる有給(6か月時点)】
・週1日ペース → 1日
・週2日ペース → 3日
・週3日ペース → 5日
・週4日ペース → 7日
※勤続年数が増えると、少しずつ増えていきます。

この表のもとになっているのは、厚生労働省の公式解説「パートタイム労働者でも有休があると聞きましたが、本当ですか」です。

週2日だった私は、6か月の時点で3日。
勤続6年の間に、のべ28日の有給が発生していた計算になります。
時給換算で、およそ30万円分(時給2,000〜2,300円で計算した概算です)。

そのすべてを、私は1日も使わないまま辞めました。
使わなかったのではなく、あることを知らなかったんです。

なぜ気づけなかったのか——「知らない人の有給は、静かに消える」仕組み

自分を責める話ではないと、今は思っています。
だってこれ、仕組みからして「知らないと消える」ようにできているんです。

・会社が有給の残り日数を知らせることは、法律では義務になっていない
・給与明細に残り日数を載せるかどうかも、会社の任意
・有給には2年の時効があって、使わなければ黙って消えていく
・「年5日は使わせる義務」(2019年〜)はあるけれど、対象は年10日以上もらえる人だけ
 → 週2パート(年3〜4日)は対象外。短時間パートほど、今も守られていない

つまり、短い時間で働く人ほど「自分から知りにいく」しかない。
扶養の壁(私は社会保険の130万円の方)はあんなに必死に計算していたのに、
自分の有給のことは、存在すら知らなかった
——今思うと、これが一番怖いことでした。

会社員から専業主婦になり、仕事復帰でパートとなった私には知らないことだらけでした。

無知って、損したことにすら気づかせてくれないんです。

次の職場では「知っていた」——それでも、自分で数えるしかなかった

その次の職場(週3日のパート)では、最初から有給を意識していました。
一度「知らずに消えた」経験があったからです。

だから今度は、総務に自分から聞いて確認しました。

……ただ、それでも簡単ではありませんでした。
「あと何日残っていますか」とは、教えてもらえませんでした。
残り日数は、自分で計算するしかない。そしてこの計算が、意外と難しい。

付与日はいつか。何日もらえたのか。どれが時効で消えたのか。何日使ったのか。
辞めるときには、この計算を手探りでやることになりました。

有給がいつ発生するか、何日発生しているか、などを確認しておくと良いですよ。自分のことは自分で管理しないとですね!

関連記事:【週3のはずが正社員並みになっていった、その職場の話】はこちら。

自分の有給の残り日数を数える3ステップ

私が手探りでやった計算を、整理するとこうなります。

ステップ①:付与日を書き出す
 入社日から「6か月後」、その後は「1年ごと」が付与日。
 (例:4月1日入社なら、10月1日、翌年10月1日、翌々年10月1日…)

ステップ②:生きているのは「直近2回分」だけ
 有給の時効は2年。3回前より古い分は、もう消えています。
 直近2回の付与日数を足せば、持っている最大数がわかります。

【週3日パートの場合の付与日数】
・6か月→5日/1年半→6日/2年半→6日/3年半→8日
・4年半→9日/5年半→10日/6年半以上→11日

ステップ③:そこから使った日数を引く
 残った数字が、あなたの有給です。

会社が教えてくれるのを待たなくていい。
この3ステップで、自分で数えられます。

不安な場合は、会社に問い合わせしてくださいね!

辞めるときに10日使った——でも「きれいな全消化」じゃなかった

前の職場を辞めるとき、私は10日ほどの有給を使いました。

……と書くと、スッキリ全消化したように聞こえますが、実際は違います。

「最後の月の後半、全部お休みにする」みたいな形は、させてもらえませんでした。
人が足りないところには出てほしい、という感じで。

本当は、辞める人の有給を会社は断れません。
(「別の日にして」と言う権利は、もう別の日がない退職者には使えないからです)

でも私は、揉めませんでした。
揉めるのも面倒だったし、何より、最後に嫌な気持ちで終わりたくなかったから。

権利を主張して戦うことだけが正解じゃない。
「知った上で、揉めない方を選ぶ」のと「知らないまま失う」のは、全然違います

私は7年前、選ぶことすらできませんでした。
今回は、自分で選べた。
それで十分でした。

まとめ——知っているだけで、選べるようになる

・パートの有給は「時間」じゃなく「週の日数」で決まる。週1日でも発生する
・会社は教えてくれない。2年で静かに消える
・残り日数は3ステップで自分で数えられる
・使うか、使わないか、揉めるか、揉めないか——知ってさえいれば、自分で選べる

「パートに有給はない」と思い込んでいた頃の私は、
損をしていたことより、選択肢があることに気づけていなかった
そこが、一番もったいなかったと思っています。

そしてこれは、有給だけの話ではないんですよね。
時給も、残業の扱いも、休みやすさも
——「うちではこうだから」を、そういうものだと思い込んでいないか

関連記事:【うちの薬局、普通じゃないかも?と思ったら、12個のチェックリストで確かめてみてください】

よその職場の「当たり前」を知るのに、転職する必要はありません。
求人票には、有給や休みの扱いがどう書かれているか。

眺めて比べるだけでも、自分の職場を測るモノサシが増えます。

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